L.L.A. SCHOOL

L.L.A. School

私にとってアート思考とは、作品制作の技術や表現形式を超えて、世界を知覚し直し、関係性を再編するための方法論です。それは「解決」を目的とする思考ではなく、むしろ 「なぜここに問題があるのか」、「どのように問いを立て直すのか」 という根源的な態度に立脚しています。

L.L.A.とは Living Like an Artist の略であり、単にアーティストの職業的営みを指すのではなく、生き方そのものをアートとして捉える実践的概念です。この思想を体系化した学びのプログラムが『L.L.A. School』、そしてそのプログラムを書籍化したものが 『L.L.A. BOOK ―アート思考を獲得するための10のレッスン』 です。

この背景には、アンディ・ウォーホルの言葉 “Good business is the best art” があります。しばしば資本主義社会へのアイロニーと解釈されてきたこの言葉を、私は単なる挑発ではなく、アートとビジネスの境界を問い直す契機として再解釈しています。

アーティストが自らの立場からビジネスを立ち上げること──それは単なる収益化ではなく、社会に新たな価値体系を生成する行為です。この営みを私は「アートプレナーシップ」と呼び、芸術の延長線上にある実践として重視しています。アーティストが経済や経営に踏み込むことは、芸術の純度を損なうのではなく、むしろ芸術が持つ「社会を変容させる力」を拡張することにつながります。

このような視座を踏まえ、L.L.A. (Living Like an Artist) は、アーティストに限られた生き方ではなく、すべての人が自らの生活や仕事を「アート」として生きる可能性を開くためのフレームとして位置づけられています。すなわち、ビジネスを通して生み出される価値もまた、芸術的行為として捉え直すことができるのです。

L.L.A.は、「アート」と「ビジネス」、「個」と「社会」、「経済」と「倫理」のあいだを往還する思考法であり、芸術を社会に埋め込むための実践的プラットフォームです。そしてそれは、アートプレナーにとってのみならず、あらゆる人が日常を創造的に生き直すための方法論として開かれています。

▶︎L.L.A. school Official Website
▶︎L.L.A. Book / Amazon

OUTLINE

2019年9月~11月に実施された、第一線で活躍するアーティスト・起業家・建築家・デザイナーなどから「アート思考」について学ぶ、社会人向けの全10回のプログラム。仕事や人生がクリエイティビティに満ちたものになるよう、社会と芸術の魅力的な関係性をひもときながら共に学ぶ場であり、個々の中で革命が起こるような全く新しいアート思考塾を目指しています。

初回のイントロダクションとセッションでは「なぜビジネスにアートが必要なのか?」をインプットしながら、自己の問題意識と目標を設定しました。その後、3ヶ月間にわたって各講義の学びをそれぞれの日常生活や仕事へと結びつけ、そこから生まれる気付きや変化のプロセスを、専任講師や受講生同士で共有・ディスカッションしながら、共に学びを発展させていきました。最終回では、自身の変化やプロセスを通した学びをテーマに、アート思考によるプレゼンテーションを実施しました。

ゲスト講師:北川一成 遠山正道 石川直樹 大巻伸嗣 植原亮輔 渡邉良重 田中義久 飯田竜太 増田智士 吉岡芳明 佐野文彦

web / http://www.llaschool.info

開催後、受講生からの反響も大きかったため、「L.L.A. SCHOOL」全10回のレクチャーのアーカイブを中心に構成し、アート思考を獲得するための実践的ワークブックとして「L.L.A BOOK」を出版しました。

https://www.qetohare.com/llabook/

CREDIT

期間:2019年9月~11月
ゲスト講師:北川一成 遠山正道 石川直樹 大巻伸嗣 植原亮輔 渡邉良重 田中義久 飯田竜太 増田智士 吉岡芳明 佐野文彦
主催:THE KNOT TOKYO Shinjuku (Fabrik the knot) いちご株式会社
企画・運営:株式会社Qe to Hare
協力:株式会社TO NINE 株式会社二重 MORETHAN 佐藤由佳
ディレクション:田中英行
プログラムデザイン:中村珠希
映像協力:株式会社LIFELOG
写真:Karella Mara Legaspi Raffiñan
デザイン:村口麻衣

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