Our Brands

私たちにとっての“問いの実装”

そして私たちは、クライアントワークとしての共創支援と並行し、もうひとつの大切な営みに取り組んでいます。それが、自社事業としてのブランド、特に京都・亀岡を拠点に展開する、カフェ「no-mu(ノーム)art & meals」、ホテル「6ishiki(ムイシキ)art & sauna」等を中心とした事業です。

ここでは、「本当の豊かさとは何か?」という問いに対し、誰かの支援にとどまらず、自らその可能性を日々の実践の中で探っています。空間をつくること、食を整えること、人と関係を結びなおすこと。
それら一つひとつが、私たちにとっての“問いの実装”であり、社会に向けた静かな提案でもあります。

また、わたしたちの営みは、今この社会が直面するさまざまな課題─気候変動、農業の衰退、サステナビリティ、フードロス、循環経済、人口減少、高齢化、空家の増加─と現場レベルで自分ごととして向き合う試みでもあります。ケトハレでは、こうしたテーマを単なる「社会課題」としてではなく、地域と資源の可能性をひらく問いの入口としてとらえ、食や空間、文化、経営のあり方そのものを再編集する実験を続けています。


Qe to Hare、本ページ掲載のプロジェクト群が経済産業省とForbes JAPAN主催の第1回「ART & BUSINESS AWARD 2025」の「ローカルイノベーション」カテゴリーにおいてファイナリスト選出 PRTIMESリンク


6ishiki art & sauna

「6ishiki(ムイシキ)」は、京都府亀岡市にある築100年の古民家をリノベーションした、一日一組限定の宿泊施設です。名前の「6ishiki」は、仏教用語である「六根清浄」─五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)に六つ目の意識を加え、この六根のはたらきを煩悩や執着から解放し、清らかにすることを意味します。修験道や巡礼などで唱えられる言葉としても有名─に由来しています。

本施設は、サウナとアートを核に据え、人間の感覚と意識を解放することを目的としています。サウナの熱と水の往還による身体的な変容と、アート作品や空間デザインによる感性的な刺激が重なり合い、訪れる人々に「自己と世界を新たに感じ直す」体験を提供します。

ここで提供される滞在は、単なる宿泊ではなく、「ととのい」を超えて「内なる問いをひらく」時間です。霧の町・亀岡という風土に根ざし、地域の自然、歴史、文化を背景に据えながら、現代におけるウェルビーイングとスピリチュアリティを探る実験の場でもあります。

6ishikiは、ケトハレが掲げる“問いの実装”のもう一つのかたちであり、空間・身体・意識を編み直すことで、人間存在そのものの在り方を問い直すアートプロジェクトとして運営されています。more

▶︎6ishiki Official Website

掲載等
LIFE IS BETTER WITH SAUNA(with casa 特別編集号)
絶景サウナ旅 川邊 実穂 (著), 佐々木 麻帆 (写真)(三笠書房)
今、行きたい日本の憧れホテルBEST100 2005 (朝日新聞出版)
ELLE 京都でいつか泊まりたい、美しいおすすめ宿 2023
おとなの週末 2022年 12 月号 (講談社)
AXIS 築100年の古民家をリノベーションした京都・亀岡のアートとサウナの宿「6ishiki」

※Micro Happening – Regenerative Place-Making in Fog


no-mu art & meals

no-muは、京都府亀岡市に建つ築100年の古民家をセルフリノベーションによって再生した空間であり、単なる飲食の場を超えて、芸術的実践の場として位置づけられています。時間の堆積を受け継ぐ建築を自らの手で改変する行為は、地域に眠る文化資源を掘り起こし、新たな意味を編み直す創造行為でもあります。

ここでは、素材にこだわり、丁寧に作られた焼き菓子やオリジナルブレンドコーヒーを提供するだけでなく、ヴィーガンやベジタリアンにも応答する食のあり方を探求しています。それは「食」を通して多様な身体性と世界観をつなぎ直す試みであり、生命倫理や環境問題とも接続する、芸術的問いの実装です。

no-muは、空間・食・関係性という三つの軸を通じて、**「日常に潜む豊かさとは何か」**を探究する実験場です。訪れる人々の感覚や記憶を媒介に、地域の時間性と個人の身体経験とを重ね合わせる。そうした場の生成そのものを「社会におけるアートの実践」と捉えています。

つまり、no-muはカフェであると同時に、アーティストが自ら立ち上げた社会実験の場であり、アートと生活、経済と倫理、個人と共同体が交差する結節点として存在しています。more

掲載等

す・ま!たん! 読売テレビ 25年9月11日放送
日帰りドライブ2025 25年版 エルマガジン社
ほな行こCar!ABCテレビ 24年8月11日放送
よ〜いドン! 関西テレビ 24年7月4日放送
京都まんぷくドライブ エルマガジン社 24年4月号
京都まんぷくドライブ エルマガジン社 23年1月号
珈琲時間 2021年 11月号 大誠社
・京都新聞 2020年12月10日 掲載

※Micro Happening – Regenerative Place-Making in Fog


JIKI

京都府亀岡市のきよらかな水と豊かな土に育まれたオーガニック野菜は、単なる食材ではなく、土地と人との関係を映し出す「媒介」として捉えることができます。

このプロジェクトでは、それらの野菜や果物をスープやジュースといった最小限の調理によって旨味を引き出し、身体に直接届くエネルギーとして提供します。旬の食材をいただくことは、自然の循環と共鳴し、心と身体を「調律」する実践でもあります。

つまりここでの「食」は、栄養補給の機能を超えて、環境・身体・文化を結び直すためのアート的営みです。亀岡というローカルの風土に根ざしながら、その恵みを再解釈し、生命の根源に色彩を与えるように「食の時間」を編み直していく。この実践は、アート思考の枠組みの中で「食」を通して人間と環境との関係を問い直し、日常そのものを作品的な場へと転換する試みでもあります。

そしてJIKIは、こうした理念を一人で担うのではなく、地元の有機農家、亀岡オーガニックアクションの生産者たちと共に育む、新しいローカルブランドを目指しています。地域の土と水に根ざした野菜の力を、共に磨き上げ、広く伝えていく。そのプロセスそのものが、未来の食文化を編み直す営みなのです。

▶︎JIKI Official Website

※Micro Happening – Regenerative Place-Making in Fog


Micro Happening

– Regenerative Place-Making in Fog

エリア開発で取り残された古民家や空き家群を再生し、アーティスト・イン・レジデンスの実施を契機に始まったこの取組は、代表の生家である築百年の町家や、祖父が営んでいた貸家群が抱える空き家問題に直面したことから出発しました。リサーチの過程で、自身の先祖が六百年以上にわたりこの地を守り続けてきた事実を知り、土地と人との関係を長い時間軸で捉え直すことへとつながりました。

古民家群の再生は、単なる建築修繕ではなく、過去から未来へと続く関係性を編み直す営みであり、その第一歩として2019年、2020年と開催したアーティスト・イン・レジデンス「Micro Happening」では計20名、12カ国、14都市からのアーティスト、建築家、シェフ、起業家などを迎え、日常の中に潜む小さな変化をアートを通じて立ち上げる試みを行いました。 亀岡の象徴でもある霧を循環のメタファーに据え、古民家、伝統工芸、有機農家、料亭といった地域の資源と担い手を結びつけ、アート・食・宿泊を横断する実践へと展開しています。

カフェ no-mu art & meals では、地元食材を活かしたグルテンフリーやプラントベースのメニューを提供し、食を通じて地域と生産者を接続する場をつくっています。no-mu の名称は濃霧(no-mu)に由来し、土地の環境と文化を映し出すアイデンティティの核ともなっています。

宿泊施設 6ishiki art & sauna では、一日一組限定の古民家空間を舞台に、サウナとアートを融合させたプログラムを設計し、訪れる人の五感と意識を開放する体験を提供しています。身体を介した深い感覚的体験を通じ、土地の気候や風景と交わる滞在は、単なる観光ではなく、地域との持続的な関わりを生み出しています。

さらに、空き家群の再利用を推進し、アーティストのスタジオや自然食品店、デザイン事務所、レストランが入居するなど新たな事業が生まれています。地元事業者や行政との協働、大学や研究機関との連携も進め、地域全体に創造的循環を広げています。徒歩圏ではリノベーション集落「プロジェクトハムレット」が始動し、十棟以上の古民家が再生され、複数のクリエイターが入居するなど、周辺地域へも波及しています。

こうした日常(ケ)を祝祭(ハレ)へと転換する小さな出来事=「Micro Happening」の積み重ねこそが、このプロジェクトの根幹です。代表の田中英行はアーティストであり、同時に事業経営も担う「アートレプレナー」として、芸術と地域経済を接続する独自の実践を展開し、地域に新しい価値と持続的な経済循環を創出しています。

今後の計画として、2025年冬には連続講座シリーズ「アートプレナーの視点で世界を編みなおす」を開催予定です。アート・建築・農業・福祉・ホスピタリティなど多分野の実践者を迎え、5ヶ月にわたる対話と実践、さらに特別編を通じ、創造と経済を架橋する新たな可能性を探ります。異なる視点から世界を捉え直し、創造と経済を架橋するアートレプレナーシップの可能性をさらに拡張していきます。

先頭に戻る